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アルトサックスで真ん中のレが裏返るときに確認すべきこと

サックスでよくある悩み
  • アルトサックスで「ド→レ」「レ→ド」をスラーで演奏すると裏返るんだけど……
  • 「オクターブキーを押すレ」が裏返るのにどう対処したらいいのか分からない
  • アルトサックスでレの音を裏返らないようにする方法を教えて!

アルトサックスの練習をしていてオクターブキーを押す「レ」が裏返ってしまう初心者の方は非常に多いです。

私も初心者の頃は「オクターブキーを押す『レ』」の裏返りには本当に悩まされました。「ド→レ」ではレの音がラになったり、「レ→ド」ではドの音が1オクターブ高くなったりしていました。

たくさんの試行錯誤を繰り返した結果、現在では全く意識せずに演奏しても裏返ることはなくなりました。

そのときの経験をもとに、アルトサックスでレの音が裏返るときにどうすべきかをお伝えします。

この記事を読んで意識を変えて練習することで、アルトサックスでレの音が裏返らなくなります。

結論を一言で言うと、「ド→レ」で裏返る場合は左手薬指を速く動かすこと、「レ→ド」で裏返る場合はオクターブキーを速く離すことが大切です。

オクターブキーを押す「レ」が裏返る2つのパターンとその解決法

オクターブキーを押す「レ」が裏返ることは多いです。裏返るパターンは2つあります。

  • 「オクターブキーを押さない『ド』」→「オクターブキーを押す『レ』」のときに裏返る
  • 「オクターブキーを押す『レ』」→「オクターブキーを押さない『ド』」のときに裏返る

どちらなのかで解決法は全く違うので、最初にどちらの裏返りなのか意識することが大切です。

こういった裏返りは「ド」だけでなく「シ」や「ラ」などでも起こりますが、説明が複雑になるのを避けるため「ド」を例にお伝えします。

解決法や考え方は「シ」や「ラ」であっても同じです。

「ド→レ」で裏返る原因:左手薬指が遅れている

サックスは左手薬指が押されているのか押されていないのかで、開くオクターブ・トーンホールが変わります。

左手薬指が押されていれば「第一トーンホール(レからソのときに開くトーンホール)」が開きます。

左手薬指が押されていなければ「第二トーンホール(ラより高い音のときに開くトーンホール)」が開きます。

サックスはこのような構造になっているので、左手薬指が押されていない状態だと第二トーンホールが開き、「オクターブキーを押したラ」の音が出やすくなるのです。

「ド→レ」でレの音が裏返る人はサックスが次のように動いています。

  1. ドの音を出している状態(左手薬指は離れている)
  2. レの運指に変えるときに「オクターブキーは押しているけど左手薬指は押していない」という状態になる
  3. 第二トーンホールが開く
  4. 高いラの音が出る
  5. 左手薬指を押すことで第二トーンホールが閉じて第一トーンホールが開く
  6. レの音に戻る(息のスピードによっては高いラの音が出続ける場合もある)

ほとんど一瞬で起こることですが、一つ一つたどっていくとこのようにサックスが動いています。

第二トーンホールは演奏中に目で確認できます。第二トーンホールが一瞬でも上がっていたら左手薬指が遅れていると考えてください。

「ド→レ」で裏返る場合の解決策:手首を柔らかく使う

原因が分かれば解決策も分かります。左手薬指を早く押さえればいいのです。

しかし、薬指は最も動かしにくい指なのでどうしても遅れがちです。指だけに意識を向けてもあまり効果がありません。

薬指が遅れないようにするためには「手首を柔らかく使う」という意識を持つことです。

初心者の頃は、楽譜を見たり運指を正しくしたりテンポを守ったりといったことに精一杯で手首が固くなっている人が多いです。

手首が固くなってしまうと速い運指に対応できなくなるなど、音が裏返る以外にも多くの問題が出てきます。

手首を柔らかく使う意識を持って練習を繰り返すことが大切です。

「レ→ド」で裏返る原因:オクターブキーが遅れている

もうひとつは「レ→ド」で裏返るパターンです。

「レ→ド」でドの音が裏返る人はサックスが次のように動いています。

  1. レの音を出している状態(オクターブキーが押されている)
  2. ドの運指に変えるときに「オクターブキーを押したド」の状態になる
  3. 1オクターブ高いドが出る
  4. オクターブキーを離すことで出したいドに戻る(息のスピードによっては高いドのまま戻らない場合もある)

ほとんど一瞬で起こることですが、一つ一つたどっていくとこのようにサックスが動いています。

「レ→ド」で裏返る場合の解決策:脱力する

原因が分かれば解決策も分かります。オクターブキーを早く離せばいいのです。

しかし、早く離そうという意識を持ってはいけません。「オクターブキーを離してから別の指を動かす」という意識だと速い運指に対応できなくなるからです。

「レ→ド」の運指のたびに「オクターブキーを離してから別の指を動かす」という意識で指を動かしていたら不自然で脳も混乱します。「オクターブキー」と「他の指」は同時でいいのです。

しかし、実際は同時に動いていないからドの音が裏返っています。

原因は「左手親指の力の入りすぎ」です。初心者の頃は息に圧力をかけるためにかなり腹筋を使うので、つられて指にも力が入ってしまいます。

自然と左手親指にも力が入っています。人間の体は力を入れていれば入れているほど力を抜くのに時間がかかります。

「オクターブキーを離す」という行為は「左手親指の力を抜く」という行為です。指に力が入っているとどうしても遅れてしまいます。

オクターブキーは「親指に力を入れる」「親指の力を抜く」の2つだけで操作することが大切です。

「親指を横にずらす」「親指自体をサムレストから離す」といった動作が加わってしまうと速い運指に対応できなくなります。

オクターブキーを素早く離すためには意識して左手親指の力を抜くことが大切です。

オクターブキーを押すのにそれほど力は必要ありません。軽く押すだけでトーンホールは開きます。必要な力を必要な分だけかける意識が大切です。

左手親指の付け根に痛みが出る人は確実に力を入れすぎています。最低限必要な分だけの力を入れる意識が大切です。

【まとめ】アルトサックスで「レ」が裏返るときの対処法

オクターブキーを押す「レ」が裏返ることは多いです。裏返るパターンは2つあります。

  • 「オクターブキーを押さない『ド』」→「オクターブキーを押す『レ』」のときに裏返る
  • 「オクターブキーを押す『レ』」→「オクターブキーを押さない『ド』」のときに裏返る

「ド→レ」の運指で裏返る原因は左手薬指の遅れに原因があります。手首を柔らかく使ってキーを押さえることができるようになれば解決します。

「レ→ド」の運指で裏返る原因はオクターブキーの遅れに原因があります。オクターブキーを最低限の力で押さえることができるようになれば解決します。

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