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サックスのリードミスの原因と本番でリードミスを防ぐ方法

サックスでよくある悩み
  • サックスを練習しているとピーピーという甲高い音が鳴るんだけど……
  • リードミスはどうしたら防げるのか分からない
  • リードミスをしない方法を教えて!

アルトサックスの練習をしていて「ピーピー」「キーキー」と不快な音(リードミス)が出てしまう初心者の方は非常に多いです。

私も初心者の頃は練習を10分くらい続けていたらすぐにピーピーと鳴り始めていました。

非常に不快な音なので何とかなくしたいと試行錯誤を続けた結果、今では1時間くらいの練習であればリードミスはほとんどしなくなりました。

そのときの経験をもとに、サックスでリードミスをしてしまったときの確認方法とリードミスを防ぐ方法をお伝えします。

この記事を読むとリードミスの原因、リードミスが起こったときに確認すべきこと、リードミスを防ぐ方法などが分かり、リードミスを恐れずに演奏できるようになります。

結論を一言で言うと、リードミスは「リードの異常な振動による超高音の発生」なので、リードの異常な振動を防ぐことでリードミスも防ぐことができるようになります。

サックスでリードミスが起こる2つの大きな原因

サックスを練習していると「ピーピー」「キーキー」といった非常に甲高い不快な音がマウスピースのあたりから出てしまうことがあります。

この非常に甲高い不快な音が発生する現象を「リードミス」と言います。

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1オクターブ高い音が出てしまうのはリードミスとは言いません。「裏返る」といった言い方をします。

音が裏返るケースについては「アルトサックスで真ん中のレが裏返るときに確認すべきこと」「アルトサックスの低音が裏返る場合の対処法」で詳しくお伝えしています。

リードミスの原因は「リードが異常な状態で振動すること」にあります。リードの振動をコントロールできていないときにリードミスが発生してしまいます。

リードミスの原因はリードの異常な振動なのですが、リードの異常な振動が起こる原因はたくさんあるのでリードミスが発生した場合は原因を特定して解決する必要があります。

リードミスの原因は「物理的原因(楽器の不良)」と「人為的原因(奏者のミス)」に分けられます。

物理的原因によるリードミス

楽器自体が原因でリードミスが発生することがあります。物理的原因によるリードミスは大きくは次の3つに分けられます。

  • リードに問題がある
  • リガチャーに問題がある
  • マウスピースに問題がある

リードに問題がある

次のようなリードはリードミスが起こりやすいです。

  • リードが裂けている
  • リードが欠けている
  • リードが反っている
  • リードが曲がっている
  • リードが左右非対称になっている
  • リードが波打っている
  • リードが古い
  • リードをまっすぐに取り付けていない(演奏中にずれる場合もあります)

こういったリードは正常に振動できなくなる可能性が高いです。

リガチャーに問題がある

リガチャーが変形するとリードを適切に固定できなくなってしまうことがあります。リードを適切に固定できないとリードが正常に振動できなくなってしまってリードミスにつながります。

リガチャーは非常に繊細なもので、目で見ても分からないくらいのゆがみでもリードミスにつながります。

マウスピースに問題がある

マウスピースは何度もリードと接触しているので、マウスピースを使い続けていると徐々にリードとの接触面が削れて行きます。

マウスピースとリードの接する面の傷や摩耗が限界を超えるとリードが正常に振動できなくなりリードミスにつながります。

マウスピースをぶつけてしまって欠けたり曲がったりしてしまった場合も同じです。

人為的原因によるリードミス

リードミスは人為的原因(奏者のミス)によっても起こります。人為的原因によるリードミスは大きくは次の2つに分けられます。

  • アンブシュアに問題がある
  • 運指に問題がある

アンブシュアに問題がある

サックスはマウスピースとリードを口にくわえて音を出す楽器です。

マウスピースとリードのくわえ方(アンブシュア)に問題があるとリードが正常に振動できなくなってしまいリードミスにつながります。

次のようなアンブシュアではリードミスが起こりやすいです。

  • マウスピースを深くくわえすぎている
  • マウスピースをまっすぐにくわえていない
  • 口の周りの筋肉の強さに比べてリードが硬い
  • 口の周りの筋肉が疲れている
  • マウスピースをくわえるときに上を向きすぎている
マウスピースを深くくわえすぎている

マウスピースは先端から1.5cmくらいのところに歯をあててくわえます。極端に深くくわえるとリードの振動を口で制御できなくなり、リードミスにつながりやすくなります。

マウスピースをまっすぐにくわえていない

マウスピースを傾けてくわえるとリードの左右で圧力が変わってしまってリードミスにつながりやすくなります。

口の周りの筋肉の強さに比べてリードが硬い

サックス奏者はマウスピースとリードを口でくわえることでリードの振動をコントロールしています。

硬いリードをコントロールするには、強い口周りの筋肉が必要になります。

口の周りの筋肉が弱い間はリードをコントロールする力も弱いので、自分の口周りの筋肉ではコントロールできないほど硬いリードを使っているとリードミスにつながります。

硬いリードを使うとマウスピースをかんでしまいやすいです。

マウスピースは全方向から包み込むように圧力をかける必要があるのですが、かんでしまうと上下の圧力だけが強くなってしまいます。

正常な振動ができなくなってリードミスにつながります。

口の周りの筋肉が疲れている

口の周りの筋肉は徐々に疲れていきます。最初はリードのコントロールができていても、徐々にコントロールできなくなっていきリードミスが増えていきます。

マウスピースをくわえるときに上を向きすぎている

上を向いてマウスピースをくわえると「マウスピースとリードの間」ではなく「リードの表面」に向かって息を吹きつけることになります。

上を向いてマウスピースをくわえる奏法が絶対にだめというわけではなく、出したい音を出すためにあえてする場合もあります。

ただ、リードが異常な振動をしやすくなってしまうのでリードミスしやすい奏法であるのは事実です。

私の経験でも、口の周りの筋肉が疲れてきたときに上を向いて音を出そうとしたときにリードミスが起こりやすくなります

運指に問題がある

サックスのタンポが中途半端に閉まっている状態で息を吹き込むと空気の振動が不安定になってしまいリードミスが起こりやすいです。

運指が遅れてしまい、しっかりと押さえたり離したりする前に息を吹き込むとリードミスをしやすくなります。

このようにリードミスには多くの原因があります。リードミスが起こった場合は、原因を突き止めて改善しなければなりません。

リードミスが起こったときの確認手順

リードミスが起こった場合は、次の2つの場合に分けて確認すると効率がいいです。

  • 練習の最初からリードミスが頻発する場合
  • 練習の途中からリードミスが頻発する場合

リードミスが1回起こっただけですぐに出なくなった場合は特に確認する必要はありません。

練習の最初からリードミスが頻発する場合

「前回の練習ではリードミスはなかったのに、今日の練習では最初からリードミスが頻発する」という場合は物理的原因の可能性が高いです。

リードが乾燥している場合は別です。リードはしっかりと湿らせて使うことが大切です。

片付けや準備のときにリード・リガチャー・マウスピースを痛めてしまった可能性が高いので、心当たりを思い出したり、実際にリードなどを見て物理的な損傷がないかチェックします。

マウスピースと平行にリードが取り付けられているかもチェックします。

目で見て物理的な損傷が見つからない場合、まずは別のリードに交換してみてください。リードを交換してリードミスがなくなるならリードの寿命です。

リードを交換してもリードミスが続くなら、リガチャーを交換してみてください。リガチャーを交換してリードミスがなくなるなら、リガチャーの寿命です。

これまでの練習でリガチャーがわずかに変形してしまっていると思われます。

リガチャーを交換してもリードミスが続くならマウスピースの寿命の可能性があります。

マウスピースの寿命はエボナイト(ハードラバー)製で2~3年程度、メタル(金属)製で5年程度と言われています。

マウスピースの寿命はあくまでも目安です。マウスピースの取り扱いによっては早く寿命がくることもあります。

マウスピースを長く使っているならマウスピースの寿命である可能性が高いです。

マウスピースを交換してもリードミスがなくならない場合は楽器自体のバランスがくずれている可能性があります。楽器店に一度見せることをおすすめします。

練習の途中からリードミスが頻発する場合

練習の最初はリードミスがなかったのに、練習の途中からリードミスが増えた場合、最も考えられる原因は「疲れ」です。

どのくらいの時間練習しているのか考えてみて、いつもより長いと思ったら休んでください。

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上達のための練習時間については「【社会人対象】サックスの1日の練習時間は何時間が適切?」で詳しくお伝えしています。

それほど疲れていないのにリードミスが増えた場合は次のことを確認してください。

  • リードの先端が欠けていないか(激しいタンギングで欠けることがあります)
  • リードがずれていないか(リガチャーの固定が弱すぎる場合、演奏中にずれることがあります)
  • マウスピースを深くくわえすぎていないか(右手でサックスを押し出すことで口の中にマウスピースが入ってくることがあります)

どれにも当てはまらない場合、「リードの寿命」「リガチャーの寿命」「マウスピースの寿命」が考えられます。

しかし、演奏の途中でいきなり寿命がくるというのは珍しいです。「無自覚な疲れ」である可能性が高いです。

いつもより練習時間が短いとしても疲れていないとは言い切れません。体調などによっても変わってくるからです。

大事な本番でリードミスを防ぐ方法

この段落は、「普段のサックスの練習」と「ギター30年の経験(ほぼ毎日本番だった時期が数年あります)」から書いています。

私はまだ「ガチガチの緊張の中で演奏する(お金をもらって演奏する)」という経験をサックスでしたことがありません(人に聴いてもらうことは普通にあります)。

リードミスは非常に不快な音なので、大事な本番で出してしまうと演奏が台無しになってしまう可能性があります。

大事な本番でリードミスをしないために、次のことを意識しておくことが大切です。

  • 普段からしっかりと練習して口周りの筋肉を鍛えておく
  • 口周辺の筋肉の強さに合ったリードを使う
  • リードはしっかりとリードケースで保管する
  • リガチャーとマウスピースの状態を把握しておく

普段からしっかりと練習して口周りの筋肉を鍛えておく

リードミスの原因の大半が「口周辺の筋力不足」です。しっかりと練習して口周辺の筋肉を鍛えておけば、めったにリードミスはしないです。

口周辺の筋肉の強さに合ったリードを使う

硬いリードを使うとリードミスをしやすいです。

本番は緊張するので口周りの筋肉が思うように動かないこともあります。

普段は大丈夫な程度の「少し硬めのリード」でもリードミスしてしまう可能性が高いので、自分に合ったリードを使うことが大切です。

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リードの選び方については「【初心者向け】アルトサックスにおすすめのリード【育て方や手入れも】」で詳しくお伝えしています。

リードはしっかりとリードケースで保管する

リードはほんの少しの衝撃で欠けたり裂けたりしてしまいます。適切に保管しないと波打ったり曲がったりしてしまいます。

「本番当日にリードをセットしようとしたら裂けていた」ということがないよう、リードケースに入れて大切に保管してください。

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おすすめのリードケースは「リードケース サックス用」です。おすすめのリードケースについては「サックスにリードケースは必要?【おすすめはガラス製リードケース】」で詳しくお伝えしています。

リガチャーとマウスピースの状態を把握しておく

リガチャーとマウスピースは消耗品なのでいつか寿命がきます。しかし、突然寿命がくるということはなく、徐々に調子が悪くなってきます。

ぶつけてしまったり踏んでしまったりした場合は別です。

日ごろから、リガチャーとマウスピースの調子を把握しておくことで大事な本番でのリードミスを避けることができます。

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付属のマウスピースはできるだけ早く交換することをおすすめします。

マウスピースの選び方については「【初心者向け】アルトサックスのマウスピースの選び方【おすすめも紹介】」で詳しくお伝えしています。

【まとめ】サックスのリードミスの原因とリードミスを防ぐ方法

サックスを練習していると「ピーピー」「キーキー」といった不快な音(リードミス)が発生してしまうことがあります。

リードミスの原因はたくさんありますが、特に多いのは「口の周りの筋肉の疲れ」、次が「口の周りの筋肉と比べてリードが硬すぎる」です。

しっかりと練習して口の周りの筋肉を鍛えておくことで、リードミスは激減します。

リードやリガチャー、マウスピースが物理的に損傷することでもリードミスは発生するので、楽器はていねいに扱うことも大切です。

しかし、リードやリガチャー、マウスピースはどんなに丁寧に扱っていてもいずれ寿命がきます。日ごろから状態を把握しておくことで大事な本番でリードミスをしてしまうこともなくなります。

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