- サックスはチューニングした方がいいって聞いたんだけど……
- どの音でチューニングしたらいいのか分からない
- アルトサックスのチューニングの方法を教えて!
サックスのチューニングをしようと思っても、音程が合わなくて困っている初心者の方が多いです。
私も最初はどの音でチューニングしたらいいのか分かりませんでした。「この音を合わせたらあの音が合わない」「そっちを合わせるとこっちが合わない」の繰り返しでした。
今ではチューニングのコツをつかめて、無駄に悩むことがなくなりました。
この記事ではストレスなくチューニングする方法をお伝えします。
この記事を読むことで、サックスのチューニングについて理解を深めることができるので、練習の効果も抜群に上がります。
結論を一言で言うと、アルトサックスでは2つのソをチューニングします。「2つのソ」以外の音の音程はチューニングではなくサックスをコントロールする能力を高めることで合わせます。
サックスのチューニングの方法:低ければ深く、高ければ浅く
チューニングは「音程が低ければマウスピースを深く差し込む」「音程が高ければマウスピースを浅くなるように抜く」という方法で行います。
サックスに限らず、楽器は長ければ長いほど音程が低く、短ければ短いほど音程が高くなります。
マウスピースを深く差し込めばサックスは短くなります。マウスピースを浅くなるように抜けばサックスは長くなります。
このように考えるとチューニングのメカニズムが分かりやすいです。
初心者はチューナーを使ってチューニングする
初心者の方はチューナーを使ってチューニングをすることをおすすめします。
チューナーを使わない場合は、「音叉」や「ピアノ」を使うことになるのですが、音叉やピアノを使うと、どうしても「音叉やピアノの音を聞いてサックスの音を出す」という手順になります。
音を聞いてサックスの音を出すこと自体は悪くはないのですが、初心者が行うと無意識のうちにマウスピースのかみ具合で音程を調整してしまいます。
チューニングは「音程が低ければマウスピースを深く差し込む」「音程が高ければマウスピースを浅くなるように抜く」という方法で行います。
口元で音程を調整してしまってはチューニングになりません。
チューニングは練習前と練習開始5分後に行う
チューニングは練習前におおよそのチューニングを行い、練習開始5分後に正確にチューニングを行います。
この方法でチューニングを行う理由は「楽器の温度で音程が変わるから」です。
サックスは金属でできています。金属は温度が高ければ音程も高く、温度が低ければ音程も低くなります。
練習前はサックス自体が温まっていません。練習をしていくうちに息の温度で温まっていきます。
このような事情があるので、練習前に正確にチューニングしても楽器が温まるとともに音程が高くなっていきます。
5分くらい息を入れるとサックスの温度も安定してくるので、息を入れて5分くらいたってから正確にチューニングすると効率がいいです。
440Hzか442Hzにチューニングする
チューニングは基本的に440Hzか442Hzのどちらかに合わせます。440Hzと442Hzのどちらに合わせるのかは状況によって変わります。
次の判断基準で合わせれば大丈夫です。
- 自分1人で練習する場合:どちらでもOK
- ピアノなど、調律できない楽器と一緒に練習する場合:調律できない楽器に合わせる
- ギターやバイオリンなど、弦楽器と一緒に練習する場合:442Hzに合わせることが多い
アルトサックスでは2つのソ(実音シ♭)でチューニングする
サックスでは「オクターブキーを押さないソ」と「オクターブキーを押すソ」でチューニングすることをおすすめします。
ソの運指の音はサックスの半分くらいのトーンホールを閉じた状態なのでチューニングに適しているからです。
片方の音が合ったときにもう片方の音が合わない場合、高くなっている方の音を出すときにマウスピースをかみすぎています。
遅い息で高い音を出そうとしてしまったり、少ない息で音を出そうとしたりするときにかみやすいのでチェックしてみてください。
チューニングしていない音はとりあえず気にしない
「オクターブキーを押さないソ」と「オクターブキーを押すソ」でチューニングをしても他の音が合っていない場合が多いです。特に「オクターブキーを押すレ・ミ・ファ」は高くなりやすいです。
しかし、他の音程はとりあえず気にしないでください。他の音程は楽器をコントロールする能力を高めることで音程を合わせていきます。
【まとめ】初心者も必ずチューニングをしよう
初心者であっても必ずチューニングする習慣をつけることが大切です。
サックスのチューニングは「音程が低ければマウスピースを深く差し込む」「音程が高ければマウスピースを浅くなるように抜く」という方法で行います。
チューニングは音叉やピアノでもできますが、初心者はチューナーを使うことをおすすめします。
チューニングは練習前におおよそで行い、練習開始5分後くらいに正確に行います。チューニングは基本的に440Hzか442Hzのどちらかに合わせます。
サックスでは「オクターブキーを押さないソ」と「オクターブキーを押すソ」でチューニングすることをおすすめします。
「オクターブキーを押さないソ」と「オクターブキーを押すソ」以外の音程はとりあえず気にしないでください。
「オクターブキーを押さないソ」と「オクターブキーを押すソ」以外の音程は楽器をコントロールする能力を高めることで合わせられるようになることを目指します。
くれぐれもマウスピースをかんで音程を合わせないようにしてください。
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